問題1
建物や部屋、家具などには直線が多く使われています。作りやすくむだが少ないことが、その理由です。しかし、直線には冷たい感じをあたえるという欠点もあります。
一方、曲線は、暖かい感じややわらかい感じをあたえるので、最近では、技術の進歩もあって、曲線を用いることも多くなってきました。
家でも、大きなまるいテーブルをひとつおくと、すわることのできる人の数もあまり制限をうけず、心理的にもやさしい感しをあたえます。
(家田重晴「すぐに役だつ保健シリーズ9健廉をささえる環境による)
1. 最近の建物や家具の作り方の傾向として、この文章の内容と合うているものはどれか。
作りやすさを考えて直線を使うことが多くなった。
暖かい感じがする大きいものを作るようになった。
やさしい感じをあたえる曲線を使うことが多くなった。
技術の進歩により直線と曲腺を混ぜて作るようになった。
問題2
子どもたちの何かが変わってきた。いまの子どもたちが一番変わったところは、自分を語れなくなったこと。少し前の子どもたちは、「どうして悪いことをしてしまったの?」と間いかけると、「どうしてそうなっちゃったんだろう」と、それなりに一生懸命考えて答えを出してよこしたものだが、いま、そう問いかけても答えられなくなくている。おしゃベリはよくするのに、自分の心を言葉にするのは苦手で、自分を理解してもらおうという努力がないのである。これは、自分を語るという場が少なく、経験もないからに違いない。
(野代仁子『非行を叱る~カウンセラーのノートから』による)
2. 少し前の子どもと比べて、いまの子どもが変わったところはどんな点か。
自分の気持ちを口に出すことができなくなったこと
自分の心を言葉で言い表すことがじょうずになったこと
自分を語る機会が増えて、おしゃべりをよくするようになったこと
悪いことをした理由を聞かれた時、よく考えないと答えられなくなったこと
問題3
以下は、ある会社の社内文書である。
平成28年1月12日
社員各位
総務課長
暖房使用についてのお願い
本格的な冬を迎え、暖房の使用が増加しており、12月の電気代は前月に比べて約30%増となりました。節電のため、室内温度は22度以下に設定するとともに、使用していない場所の暖房を切ること、退社時の切り忘れをなくすことなどを徹底してください。
また、服装で調整するなど各自で工夫し、暖房に頼りすぎないようご協力をお願いいたします。
3. この文書を書いた、一番の目的は何か。
暖房の使用を減らす工夫について意見を求める。
暖房を使用せず、服装で調整することを求める。
暖房を無駄に使用しないことを求める。
暖房の温度を変更しないことを求める。
問題4
小説家になりたい人には「好きな作家のものを全部読む」という読書法をすすめる。好きな、というのは、自分に合っている気がして読みやすく、しかも楽しいというものだ。いろんな作家をちょっとずつ読む、というのでは、あまり身につくものがない。ベストセラーになっている話題作をせっせと追いかける、というのは「1」もっとよくない。
ベストセラーになる小説は、とりあえず何かいいところがあって売れているのだから、読めば参考になるではないかと言うかもしれないが、それを読んで参考にしている人がたくさんいる、ということなのだ。みんなが狙っている方向で、自分もやってみるというのでは、目立つこともないわけである。
(中略)
ひとりの作家(あなたにとって、不思議に肌合いがよくて楽しめる小説を書く人)の全小説を読んでみるのは、知らず知らずのうちに、その作家の「小説作法」を感じ取ることである。この人は小説を、このように構成するのだ、そこが心地いいのだ、とわかることである。この人は人間心理を、このように描写する、この人の社会観はこうである、なんてこともわかる。
「2」それがわかれば、似たようなものを書くところまであと一歩、なのである。特別にマネして書こうと思っていなかったとしても、書くものは自然と、その作家の作風と似たものになり、初心者が書いたにしては完成度が高いものになるだろう。
こう反論する人がいるかもしれない。小説を書いて世に発表したいという願望は、自分というものを世間に知らしめたいということであって、つまりは自己表現欲から出てくるものだ。それなのに、他人の作品をマネているのでは、自分の表現にはならないのではないか。
自己表現欲のことは、確かにその通りである。しかし、慌てないで順に段取りを踏んでいこうではないか。いきなり自分らしさを出したいと考えるのではなく、まずは世間が振り向いてくれるレベルのものが書けるよう、上達する必要があるのだ。
私の書くものには価値があるのだから、世間は注目しなければならない、と思い込んでしまう人が案外いるのだが、それではなかなか読んでもらえない。
だから、まずはうまく書けるようにならなければいけない。
そのための訓練として、ある作家を熟読しているというのは、大変に有効なのである。
(清水義範『小説家になる方法』による)
肌合いがよい:ここでは、自分の感覚に合う
知らしめたい:知らせたい
4. 「1」もっとよくないとあるが、なぜか。
話題作は次々と変わるので、共通の特徴がつかめないから
話題作となる理由はさまざまなので、参考にならないから
話題作を参考にしても、他者と似た作品にしかならないから
話題作ばかり読んでも、作品の本当のよさがわからないから
5. 「2」それとは何か。
自分の好きな多くの作家の小説作法
自分の好きなひとりの作家の小説作法
話題作を書いたいろいろな作家の小説作法
話題作をたくさん書いたひとりの作家の小説作法
6. 筆者によると、小説家になりたい人がまず目指すべきことは何か。
自己表現欲に従って、完成度の高いものを書くこと
自分が書いた作品に自信を持って、世に発表すること
自分らしさが伝えられるようにうまく書くこと
世の中の人に読んでもらえる段階まで上達すること
단어 공부:
直線 (chokusen): straight line
曲線 (kyokusen): curve
用いる (mochiiru): to use, to make use of, to utilize
制限 (seigen): restriction, restraint, limitation
心理的 (shinriteki): psychological, mental
各位 (kakui): everyone, each and every one (of you)
総務課 (soumuka): general affairs section
暖房 (danbou): (indoor) heating
本格的 (honkakuteki): genuine, real, full-blown
電気代 (denkidai): electric utility expense
節電 (setsuden): conservation of electricity
室内 (shitsunai): indoor, inside the room
設定 (settei): establishment, configuration, setup
退社 (taisha): resignation, leaving office, leaving work (e.g. at the end of the day)
徹底 (tettei): thoroughness, completeness, thorough enforcement
服装 (fukusou): garments, attire
調整 (chousei): adjustment, coordination, fixing
各自 (kakuji): each (person), individual
小説家 (shousetsuka): novelist, fiction writer
ベストセラー: best-seller
話題作 (wadaisaku): much-discussed work (book, film, etc.)
せっせと: diligently, industriously, assiduously
追いかける (oikakeru): to chase, to run after, to pursue
参考になる (sankou ni naru): to be of use as a reference, to be helpful
狙う (nerau): to aim at, to be after (something)
目立つ (medatsu): to be conspicuous, to stand out
肌合い (hadaai): disposition, temperament, turn of mind
知らず知らず (shirazushirazu): unconsciously, unwittingly, unawares
作法 (sahou): manners, etiquette, way of making, manner of production
感じ取る (kanjitoru): to perceive, to sense, to grasp
構成 (kousei): organization, configuration, composition
人間心理 (ningenshinri): human psychology
描写 (byousha): depiction, description, portrayal
作風 (sakufuu): literary style
初心者 (shoshinsha): beginner
完成度 (kanseido): degree of perfection, level of completion
反論 (hanron): objection, refutation, rebuttal
願望 (ganbou): desire, wish, aspiration
自己表現 (jikohyougen): self-expression
まねる: to mimic, to imitate
慌てる (awateru): to become confused, to panic, to be in a hurry
順に (jun ni): in order, in turn, one by one
段取り (dandori): program, plans, arrangements
振り向く (furimuku): to turn one’s face, to turn around, to look over one’s shoulder
上達 (joutatsu): improvement, advance, progress
思い込む (omoikomu): to be under impression that, to be convinced that
案外 (angai): unexpectedly, surprisingly, unforeseen
熟読 (jukudoku): perusal, careful reading
有効 (yuukou): valid, effective
정답:
Question 1: 3
Question 2: 1
Question 3: 3
Question 4: 3
Question 5: 2
Question 6: 4
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