Reading Passage 1
A
日本では周囲と協調するように教育され、年長者に対して従順(じゅうじゅん)に、調和状態を壊さないようにする。しかし実際は、人間は独自の感覚や思考を持つのが当然で、他者と考え方が異なるのは自然なことなのである。これを無理に押さえつけようとすると、心理状態が正常に保てない場合がある、。考えの異なる他人と上手に意見交換するということは、重要なことなのだ。この技術は、訓練されずには得られないものである。そこで私は、日本の学校教育でディベートを取り入れることを提案したい。自分の意見をきちんと相手に伝え、反論を聞き、整理し、ポイントを見つけ、さらに説得していく過程で、参加者は意見交換の重要なテクニックを学ぶ。また、感情的にならず冷静な態度を保ち続ける訓練も、ディベートを通してできるはずである。
B
ディベートが基本的に勝ち負けを決めるタイプの討論であることを考えると、日本の学校教育で採用することには疑問を感じている。自分の意見を述べたり相手の意見を聞いたりするという行動は言うまでもなく重要であり、その資質を養う必要があるが、その方法としてのディベートには無理がある。なぜなら、日本社会の根底に、人は他者の気持ちを考えるべきだ、争いは避けるべきだ、という考えがあり、争って勝ち負けを決めるタイプのディベートはそれと矛盾しているからである。議論で勝負するのではなく、互いの意見を認め合いながら弱点を補ったり譲り合ったりしながら、協力して新しい考え方をつくっていくブレーン・ストーミングのような討論のほうが適当であると思う。
1. A、Bが共通して言っていることは何か。
日本社会でディベートが受け入れられるのは難しいだろう。
ディベートでは意見交換のテクニックを学ぶことはできない。
他者との意見交換は重要で、そのための訓練か必要である。
以前の日本では協調性が重視されていたが、最近は変化している。
2. 二つの意見を正しく説明しているのはどれか。
A:ディベートにより意見交換の重要なテクニックが学べる。 B:ディベートではなく協力し合うタイプの討論方法がいい。
A:日本人が周囲との調和を大切にしていることはすばらしい。 B:常に他者の気持ちを考える日本人の資質は、問題がある。
A:ディベートには長所も短所もあるが、日本の学校教育では必要ではない。 B:ディベートは多くの長所があり、日本の学校教育で必要だ。
A:ディベートでは進め方や勝負の決め方を知っておく必要がある。 B:日本でディベートを取り入れるにはさまざまな方法がある。
Reading Passage 2
人間には四種類ある。過去の思い出に生きる人、未来に生きる人、現在に生きる人、その他だ。
わたしは「あのときこう言い返せばよかった」とよく後悔するから過去に生きているのかとも思うが、過去の思い出にひたることはないし、「思い出づくり」にも興味がない。過去の栄光も意識に上らない(過去の栄光がないかもしれない)。第一、過去に目を向けることがない。人に自慢しようとして、自慢できるところが現在の自分に見当たらず、過去の中に無理やり探すときぐらいだ。___1___ 、つらい出来事はずっと尾を引く。先日、失意の底に沈んだときは、立て直るのに二日かかった。たぶん過去のことは二日経つと他人事に思えるのだ。
未来はどうか。わたしはよく、流暢に話せないのではないかなどと未来に不安を抱くし、食事でも、好きな物が最後に残るよう計画的に食べるから、未来に生きていそうだが、そうとも思えない。たとえば、未来のために健康診断を受けたほうがいいと思うが、検査は極力避けている。仕事も、今日できることを一日延ばしにして、結局、約束が守れず謝罪する。計画は立てるが、計画性がないのだ。万事、行き当たりばったりだ。
学生時代、進路を哲学に変えたときもそうだった。当時は就職難で、大学院に行くと就職はまず無理だったが、決断には何の迷いもなかった。親から、哲学に進むなら仕送りをやめると脅されても、生活のあてもないまま、まったく動じなかった。わたしが楽天的だからではない。たんに先のことが他人事としか思えないのだ。
自分の未来は一日で十分だ。わたしは人生が何百年もあればいいのにと願っているが、人生のうち、___2___ 人生だと思っているのは今日一日と過去二日と未来一日の余計四日日間だけだ。
3. ___1___ に入る最も適当な言葉はどれか。
むろん
しかし
すると
そうして
4. 「万事、行き当たりばったりだ」とは、どういう意味か。
人生において後悔することはあっても、過去に目を向けることはない。
人生においていろいろなこおは他人事だと考え、楽観的に行動する。
人生において先のことを深く考えずに状況に応じて適当に処理する。
人生において周りに反対されても、自分で決断を信じて信念を曲げない。
5. ___2___ に入る最も適切な言葉はどれか。
後悔のない
充実した
自分の
幸せな
단엉 공부:
協調 (kyouchou): cooperation, conciliation
年長者 (nenchousha): a senior, elderly people
従順 (juujun): obedient, gentle, docile
調和 (chouwa): harmony
独自 (dokuji): original, peculiar, characteristic
感覚 (kankaku): sense, sensation, feeling
異なる (kotonaru): to differ, to vary
心理状態 (shinri joutai): state of mind, (one’s) mental state
正常 (seijou): normalcy, normality
意見交換 (iken koukan): exchange of ideas, exchange of opinions
取り入れる (toriireru): to harvest, to reap, to adopt
反論 (hanron): objection, refutation, rebuttal
説得 (settoku): persuasion
過程 (katei): process
ディベート: debate
基本的に (kihonteki ni): basically, fundamentally
勝ち負け (kachimake): victory or defeat
討論 (touron): debate, discussion
採用 (saiyou): use, adoption, acceptance
疑問 (gimon): question, doubt
資質 (shishitsu): nature, disposition
養う (yashinau): to rear, to support (family), to cultivate
根底 (kontei): root, basis, foundation
矛盾 (mujun): contradiction, inconsistency
認め合う (mitomeau): to mutually recognize, to agree, to accept
補う (oginau): to compensate for, to supplement
譲り合う (yuzuriau): to give and take, to compromise
ブレーン・ストーミング: brain storming
共通 (kyoutsuu): commonness
協調性 (kyouchousei): cooperative personality
重視 (juushi): importance, stress, serious consideration
長所 (chousho): strong point, merit
短所 (tansho): defect, weak point
言い返す (iikaesu): to repeat, to talk back, to answer back
栄光 (eikou): glory
自慢 (jiman): pride, boast
見当たる (miataru): to be found
無理やり (muriyari): forcibly, against one’s will
尾を引く (o o hiku): to leave a trail, to leave traces
失意 (shitsui): disappointment, despair
沈む (shizumu): to sink, to feel depressed
立て直る (tatenaoru): to recover, to pick up
流暢 (ryuuchou): fluent (language skill), flowing
健康診断 (kenkou shindan): physical examination
検査 (kensa): inspection, examination
極力 (kyokuryoku): to the utmost, to the best of one’s ability
謝罪 (shazai): apology
万事 (banji): all, everything
行き当たりばったり (ikiataribattari): random, by chance, unplanned
進路 (shinro): route, course, career
哲学 (tetsugaku): philosophy
就職難 (shuushokunan): scarcity of employment
仕送り (shiokuri): allowance, remittance
脅す (odosu): to threaten, to menace
あてもない: random, aimless
楽天的 (rakutenteki): optimistic
余計 (yokei): too much, unnecessary
充実した (juujitsu shita): full, complete, replete with
정답:
Question 1: 3
Question 2: 1
Question 3: 1
Question 4: 3
Question 5: 3
'일본어 Japanese' 카테고리의 다른 글
JLPT N1 시험 5화 - 일본어 - 독해 (0) | 2023.04.17 |
---|---|
JLPT N1 시험 4화 - 일본어 - 독해 (0) | 2023.04.16 |
JLPT N1 시험 2화 - 일본어 - 독해 (0) | 2023.04.14 |
JLPT N1 시험 1화 - 일본어 - 독해 (0) | 2023.04.13 |
JLPT N1 시험 20화 - 일본어 - 한자 (0) | 2023.04.12 |
댓글